2000 11/2(木)ミレニアムスペシャル
 最近子供を教えるようになって、子供の頃のくだらない出来事をあれこれ思い出すようになった。

 小学1年生の時、まだ入学して間もない頃、男の子達の中で女の子のスカートめくりがはやっていた。
休み時間になると女の子を追い掛けてゆき、逃げる女の子のスカートをめくるという低俗なものだ。
その度に女の子達はキャーキャーと叫んで逃げ回っていた。アホな話だが本当にはやっていた。
そしてわたしも実は、スカートをめくられてみたかった。
キャーキャーと叫んで逃げるのが羨ましかった。
しかし、私はどうしてもスカートをめくってもらえないのだった。
ズボンを履いていたワケではない。隙がなかったワケでもないと思う。しかし、めくってもらえないのだ。
子供ながらに私はカンづいていた。
男の子達はかわいい女の子のスカートをめくりたいのだと。
私は、かわいくないのだ・・・。
たまりかねた私はある日とうとうスカートめくりに奔走中の男子をつかまえて言った。
「ねえ、どうして私のスカートはめくらないの?」
その男子は首をかしげて言った。「わかんない」
その際、「私がかわいくないからめくらないの?」
と聞いたかどうかは定かでない。
しばらくして、スカートめくりのささやかな流行は過ぎ去り、平穏な毎日が訪れたのであった。
ただ私の中には、「わたしってかわいくないんだ」という自己嫌悪だけが残ったのであった。(そんな大袈裟な)